「転職はとりあえず3年働いてから」って本当ですか?

去年の年末に途中まで書いていた記事が下書きのまま放置されていたので、タイトルはそのままにして、加筆修正しました。半分くらい去年に書いた内容で、半分くらい今日書いた内容です。

「転職はとりあえず3年働いてから」という言葉を就活生時代によく聞いていましたが、当時は就職してすらなかったので転職なんて想像もつきませんでした。僕と同世代のエンジニアは約4年間の間で転職した人の話もそこそこ聞くようになりました。そんな中で僕は新卒で入った会社で働き続けて気がついたらもうすぐ4年になります。

入社して3年が経った

(※ この記事を書き始めた当初は3年でしたが、今はもうすぐ入社して4年になります) サイバーエージェントとという会社に2015年に新卒で入社しました。入社直後は聞きなれない言葉ばかりが飛び交っていて面白かったのでメモして記事にしてました。今みるとちょっと古いですね。

kurochan-note.hatenablog.jp

ちなみに、少し前に増田で似たような記事がバズっていましたがあれは僕は書いていません。中の人からするとちょっと内容が古かったりしたので元社員とかなのかなと想像してます。検索してみたら削除されていました。

入社してから何をやっていたのか

入社以来チームの異動をしたことはなく、ずっと同じチームに居ます。3年目くらいまではずっと同期を見て焦っていたきがします。

業務で対外的に発表した機会は少なくて、たぶん以下の5つくらいです。

Dynalystにおける動的な画像生成 - Speaker Deck

Scalaプロダクトのビルド高速化 - Speaker Deck

Dynalyst流Datadog活用法 (公開用) - Speaker Deck

Datadog Logsでアプリケーションログを管理する - Speaker Deck

月間数千億リクエストをさばく技術 (ArchitectureNight公開用) - Speaker Deck

この5つだけを見るとDevOps寄りな仕事をしているように見えますが、Scalaを書いている時間が一番多いです。インフラ、監視、ミドルウェア、アプリケーションあたりは特に担当領域を分けずにチームメンバ全員で面倒を見るようにしているので、アプリケーションの開発時間が一番長いものの、全員ひととおり触れるはずです。

最後のスライドは社内向けのエンジニアカンファレンスで発表したところ、ベストセッション賞を貰ったので社外向けに内容を加工して発表してみました。timakinというエンジニアが企画したアーキテクチャナイトという勉強会の開催を手伝ったところ、logmiさんが取材に来てくれました。

https://logmi.jp/tech/articles/306550 logmi.jp

公開する前に事前に原稿は共有してもらえて、用語とかもちゃんと表記されていてクオリティの高さにびっくりしました。ほとんど修正の依頼はしていないです。

あとはICTトラブルシューティングコンテストという学生向けのインフラ系の技術を競うコンテストの実行委員(社会人サポータ的なやつ)に会社の名義で参加しています。

developers.cyberagent.co.jp

会社からコンテスト用のサーバとかスイッチとかファイアウォールとかの機材貸出もしていて、インフラ部署の同期とその部署のボスが検証機材等を集めてくれたおかげで毎回協賛できています。そのためにデータセンタ行ってもらったこともあるっぽくてありがたい。。

最近は何をやっていたのか

ずっと広告システムの開発をやっています。バックエンド系が中心です。 3年目になってようやく普通(?)に仕事ができるようになってきた実感があります。4年目も黙々と開発をやっていました。

ようやく色々わかってきた

遅いかもしれませんが、仕事の進め方とか、巻き込み方とか、ようやくわかってきたような実感があります。

採用に関わるようになった

会社のビジョンに「採用には全力を尽くす。」「能力の高さより一緒に働きたい人を集める。」とあります。

ビジョン | 株式会社サイバーエージェント

YJC(良い人を自分たちでちゃんと採用する)プロジェクト始動! | おざまさブログ。

YJC(良い人を自分たちでちゃんと採用する)プロジェクト始動! | おざまさブログ。

YJCという取り組みがあって、要するに現場社員が採用にしっかりコミットしようということです。名前の略がしっくりときませんが(笑)採用活動に熱心な社員がたくさん集まってくるのはすごいと思います。うまくいっているところもありますが、うまくいっていないところもあって、まだまだ全社員の力は活かしきれていないのでそのあたりは模索中というところでしょうか。部署の先輩が考案した「ひとりDSP」というエンジニア研修とそれをインターンに展開したものは3年半経った今も改善を重ねて受け継がれていて、直近のインターンも後輩が記事を書いてくれました。

developers.cyberagent.co.jp

この回は僕らは運営はしなくて、運営をしてくれる社員をマネジメントする立場というのをやってみたのですが、それについては年明けに記事を出します。

新卒のトレーナーを担当した

誰が言っていたか忘れましたが、新卒のトレーナーになる人はこれを読んだ方がいいと言われました。

ameblo.jp

僕の働いている事業部の取締役の記事です。 「覚えさせる」のではなく、「成果を出させること」がトレーナーの仕事だというわけです。

ただ無理にやりすぎると「お膳立てされた成果に自分(新卒)が乗っかる」感じになって逆に嫌になる気がするので、バランスを見極めるのがトレーナーの仕事なのでしょう。放置していてもどんどん進めていくタイプの新人の場合は見守りつつ、本当にヤバい時だけストップを掛ける立ち回りがいいんじゃないでしょうか。

高校の時の数学の先生が「『なんでわからないの?』と言ったら教える人失格だ」言っていた言葉が記憶に残っています。もし自分が「なんでこんなこともわからないんだ」と思うことがあったとしてもそれだけは言ったらダメと教わりました。突き放してしまうとわかったフリをする癖がついちゃいますよね。「何がわからないのか分かっていない状態」を一緒に「何が分からないのかが分かっている状態」にするのかトレーナーの業務なのかなと思いました。何がわからないのかが分かっていればあとはその穴を自分で学んで埋めて貰うように促すことができますよね。

Slackに #furikaeri_xxx (xxxはトレーニーの名前)という自分ひとりしか居ないprivateチャネルを作って、ひとりでもくもくとメモを取っていました。基本は新卒と業務のふりかえり面談(トレーナーは月1回以上の頻度でやることになっています)をした時に新卒と話しあって出た話をひたすらメモしてるだけです。あとは業務中にふと思うことがあればふりかえり面談の時に話題に出せるようにあらかじめメモしておいたり。

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これだけ見ても他人からすれば何を言っているかわからないですし、ここに書いてある内容自体はたいして重要ではないです。読み返したときにその時の状況とか、考えてたことが想起できるのでお互いに振り返りがやりやすかったです。 毎日日記をつける習慣がある人なら自分でもやっていると思いますが、自分はしないタイプで、新卒のときに1ヶ月ごとでも振り返ったときにあまり思い出せなかったことがあったのでやってみました。 ちなみに1年のトレーナー期間が終わったあとにはこのチャネルにinviteして自分がメモしていた内容は共有しました。何かに使えれば使ってもらえばいいし、必要なければarchiveしてもらえばいいだけなので。

本を書いた

2月にこんな本が発売されました。社会人3年目のエンジニア2人と社会人2年目のエンジニア2人で書きました。

gihyo.jp

さくらインターネットの取締役の伊勢さんからお話をいただきました。雑誌の寄稿はしたことがあったのですが、本を書いたのは初めてでした。普通はこういったチャンスは社内の人間で固めたくなる気がしますが、他社の僕にも話を振ってくださって感謝しています。 ネタを探してまた本を書いてみたいと思っています。

社員総会で表彰された

今年の4月の社員総会で「最優秀ベストエンジニア賞」という賞をいただきました。”最優秀ベスト”って意味が被ってるんじゃないかと社内外からよく指摘されて若干恥ずかしい気持ちになりますが、表彰対象5人の中から1人が最優秀として選ばれるようなのでこういう名前になるようです(?)。3〜4000人くらいの社員の前でいきなり話すことになるとは思っていなかったので何を喋ったのかよく覚えていません…。たぶんたいした話はできませんでしたが、チームメンバーや同期には特に感謝しています。

給料の話

最近は新卒エンジニアの初任給のが各所で話題になっている気がします。 ぱっと思いついたところだと

エンジニアを対象に一律の初任給制度を撤廃し、個々人の能力に応じた給与体系を導入 | 株式会社サイバーエージェント

メルカリ、新卒新入社員向け人事制度『Mergrads(メルグラッズ)』導入 〜個人の能力や経験に応じたオファーを提示、内定者向けにインプットを支援し、内定期間中の昇給も〜 | 株式会社メルカリ

募集要項 - 採用情報 - ヤフー株式会社

採用について|さくらインターネット新卒採用

などでしょうか。自分の働いている会社は今年から給料が可変になっただけでなく、下限も去年度より上がっていますね。新卒エンジニアの価値がどんどん上がってきていることがわかります。

20代前半の優秀なエンジニアには転職ドラフトを見せないほうがいい - 彼女からは、おいちゃんと呼ばれています

そういう流れもあってなのかどうか知りませんが、「技術政策室」という組織が作られました。

https://7gogo.jp/-FlLmV4De4D7/12734

給料だけじゃないよっていう話は理解できるのですが、「だけ」じゃないので給料「も」大事だと思います。3年目までは何も考えていなかったので特に給料は気にしていなかったのですが、比較対象がなかったので3年目から少しずつ気にするようになりました。

転職ドラフト

転職をする意思がなくても自分がどんな評価をされるのか試せる、「転職ドラフト」というサービスがあります。学生時代を除けば1社でしか働いたことがないので、自分が世間的にどういう評価をされるのか気になり、去年の転職ドラフトに参加してみました。結果としては5社から指名を頂き、うち3社で当時より良い年収で指名を貰いました。

今の給料は当時一番よかった指名額より高くて、結果論で言えば転職しない方が給料がよかったことになります。 もしも転職ドラフトのタイミングで転職していたら自分も損していましたし、会社も(たぶん)機会損失していたでしょうから、1-3年目のうちにもう少し上がっていれば悩まずに済んだのになぁという気持ちがあります。ここの差は埋められるようにしたい。

「転職はとりあえず3年働いてから」って本当ですか?

今の職場に新卒で入ってよかったなという思いはあります。採用の中に関わっているとよく「素直でいいヤツ」という言葉を聞くのですが、僕の同期も本当にそうで、僕の代の採用に関わった人に感謝をしています。同期という繋がりが得られるのは新卒で入社した社員の特権です。非公式ながら、 “Ex CyberAgent Developers Advent Calendar 2016” という退職者アドベントカレンダー爆誕したこともありました。

Ex CyberAgent Developers Advent Calendar 2016 - Adventar

全然埋まってないんですが、実はこれ、全員同期だったりします。 僕と同じ事業部に居た同期も2人書いていました。

新卒とメンターリングについて考えてみた - Φφ's blog

サイバーエージェントを退職しました | κeenのHappy Hacκing Blog

みんな今でも仲がよくて、Slackでは毎日技術的な話からくだらない話までわいわいしています。

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同期は社内の色んな部署で働いているので、他の部署の情報といえばそこまで頻繁に流れてくるわけではないのですが、活躍している様子が耳に入ってくると「燃えている」という表現をすることがあります。4年近くも働いているとチームの重要なポジションに着いているひとも多くなってくるので、そういう人が方針転換をしたり、大きく動かすような仕事をしていると外から見たら炎上しているように見えるかもしれません。まぁみんな元気に仕事ができていればいいことなのかなと。

転職する理由はひとそれぞれですが、同期を見ていると、社外にチャンスを見つけたからというポジティブな理由の人が大半です。移り変わりが激しい業界だからこそ、チャンスだと思ったらすぐに動かないと躊躇しているとチャンスが消滅してしまう、なんてこともあるかもしれません。会社からすれば優秀な人材を失うことほど痛いことはないですが、こういった外部のチャンスをコントロールすることは無理ですし、縛り付けるのは不健全です。外部で新しいチャレンジをしたい、という人はたいてい応援して送り出して貰えるでしょう。優秀な人材を留めておくためには常にチャレンジができる環境を作らないといけないということですね。もし会社がコントロールできる事があるとしたら給料くらいでしょうか。チームや業務への満足度が高いのに給料が理由で優秀な人材が流出する場合があるとすれば悲しいですね。

で、「転職はとりあえず3年経ってから」という噂は本当だったのかという話ですが、あまり関係ないですね。ただ、 自分は結果的に同じ会社どころかずっと同じチームで働いています。自分が働いている会社だと、入社してから3年間ずっと同じチームに居るのは少数だと思います。まわりが当たり前のように異動/転職しているなか自分も動かなくていいのかと不安になったりもしました。 考え方を変えてみれば、「同じ会社で働く」という選択をしているわけです。同じ環境にずっと身を置くにしても、どこかへ行くにしても「選んでいる」という感覚は忘れないようにしないといけないんだろうなぁというのが最近思うことです。

僕は異動もしたことがないので、今のチームの事しか言えませんが、今のチームだと、なにか新しい事を始めたあと、慣れてきたので割と楽になってきたなぁと思ったり、飽きそうになるタイミングになるとたいてい新しいネタが降ってきたりしてあんまり楽はできません(いい意味で)。この会社のひとたちは成長し続けないと死ぬ病気なのかと思うくらいみんな現状維持だけすることに興味がないです。 もちろん、たまたま運良くそうなってるわけじゃなくてそういうマネジメントをしてくれているのだと思います。自分もそういうふうにやっていきたい。

次はなにするの?

ここで突然の転職予告があれば退職エントリーとして仕上がるかもしれませんが、退職しないのでこれは在職エントリーでした。

そして異動もしませんが、来年からチームの開発責任者をさせてもらうことになったのでがんばります。マネジメントっぽいことも業務に入ってくるとがっつり開発というわけにもいかなくて…という話をよく聞きますが、技術は好きなのでどこまでやれるのか試してみようとおもいます。

ただ、頑張りすぎて疲弊するという話もあるのでいい感じのバランスをとれればなと思います。